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マブです。

オーストリッチと言うと「クラインカルー」に代表される南アフリカ産が有名です。
世界中で使用されているオーストリッチ革の9割強が南アフリカ産です。
実は日本にも数件のオーストリッチファームがあります。
そのオーストリッチファームから「株式会社 太閤染革」に鞣しの依頼があります。
写真は「オーストリッチ原皮」です。
「純国産」です。

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この「クイル」と呼ばれるつぶつぶがオーストリッチ革の特徴です。

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写真は先ほどの「オーストリッチ原皮」の裏面です。

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ちょっとグロテスクですが、薄黄色い塊は「脂肪」すなわち「地脂(じあぶら)」です。
この「地脂」は取り除かなければなりません。
なぜなら、「脂」は水に溶けません。
水に溶けないということは、鞣しをするにあたって、水に溶けている薬品が通りません。
ですので、この「地脂」を出来るだけ取り除かないと、良い革ができません。
特別な機械と手作業でこの「地脂」を取り除きます。

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写真は「地脂」を取り除いた原皮です。

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綺麗になりました。
一見、綺麗に取り除かれた「地脂」ですが、皮の内部にも実はまだまだいっぱい蓄積されていて、最終的に革に鞣すまでに、この「地脂」の除去作業は3回行います。
これはオーストリッチだけではなく、ワニ、ヘビにも言えることですが、鞣しを行い良い革を作る上で、この「地脂」をいかに取り除くかがキモになります。
鞣しは「地脂」との戦いでもあります。
オーストリッチはワニやヘビに比べても「地脂」はすごく多いです。

さて、この「地脂」除去の作業。
作業中は「脂臭」がすごいんです。
この作業を行った数日は、鳥皮の焼き鳥はご勘弁。







爬虫類鞣製染色加工
株式会社太閤染革(たいこうせんかく)
e-mail: info@taikohsenkaku.com